5月31日、進学研究会が主催する「2022年春 高校進学説明会」に参加してまいりました。会場はJR水道橋駅・東京メトロ神保町駅からそれぞれ徒歩5分の立地にある「神田女学園」。創立132年の伝統ある中高一貫の女子校である神田女学園ですが、今年度から新しい校長先生になり、英語のみならず中国語やフランス語などの多言語によるコミュニケーション能力の養成や大学進学などに注力し、改革を行っているそうです。

さて、高校進学説明会についてですが、少子高齢化社会と言われる昨今にもかかわらず、都立入試を迎える中学3年生の人数は増加傾向にあります。今の小学1年生が高校入試を迎えるころまで中3生の人口は増え続け、ピークを迎えるとそれからは減少が続きます。令和4年度の都立入試では、中3生の増加に応じて都立募集の人数が1,900人ほど増えると予想されていました。ですが実際には1,140人しか増加せず、募集人数が増えたにもかかわらず都立の志望倍率は微増しました。背景には度々話題になる「N高・S高」などの通信制の人気上昇や中高一貫校である大泉・両国の高校募集中止などがあるようです。

2020年から「私立高校授業料実質無償化」が始まったことや通信制の盛り上がりなどを受け、都立高校の第一志望率は5年連続減少しています。にもかかわらず中堅・上位校の倍率に上昇傾向がみられるのは、下位校に大幅な欠員(三次募集に約1,300人、5年前は0人)が出て、その分の人気が中堅・上位校に集まっているからです。他にも男女別定員の撤廃を目指す動きや英語スピーキングテストの実施など、今後も常にアンテナを張っている必要がありますね。

梅丘校 水上